Monday, October 23, 2006

竹馬や

※11月23日 朝日新聞 1面の下に、新曜社「競争の社会的構造」の広告が出ました。(御礼)
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 竹馬やいろはにほへとちりぢりに

 久保田万太郎氏の句である。歳時記 ?で考えると、竹馬がお正月、冬の季語なのだろうか。
この方面は疎いので厳密にはわからないが、旧友、知人、もしかしたらかつての恋人をしのばれた句なのかもしれない。俳句も和歌もたしなまないが、いつも覚えている句。

 週末、所用で出かけ、多くの昔の知人にあった。若く美しかった、琴の姉弟子は、美しさそのままに名取りとなり、立派な師匠になっておられた。わずか二ヶ月の結婚生活(急性白血病で亡くなられたとのこと)を語る声は、さすがに芸能で鍛えた若々しい声である。伝統芸能の教室は、どこでも少子化のあおりをうけ、大変だとのこと。よくわかる。狭い世界だけに、私がご縁があって奥免状をいただいた先生はもちろん知人、かつて、再会のこの土地に疎開されていたことも判明。
 覚えているのは山田流箏曲のいくつもの旋律や、唄。先代のお家元のお姿。新春のお弾き初めの華やかさ。

 竹馬にのったことはないが、人のつながりは、そんなものかもしれない。

 まったく分析的ではない、無駄話ではある。

Saturday, October 21, 2006

競争の社会的構造 本日発売

 ネットワーク分析の至宝。恩師 ロナルド・バート教授の Structural Holes の翻訳本。本日、発売になりました。新曜社さんからです。まだ、amazonにはでておりません。数日内に準備できると思います。私の不覚で、思ったよりも時間をとってしまいました。訳も満を持してといいきれないところ、あります。でも、抄訳でなく、五体満足で、おとどけできたことでほっとしています。
 どうか、本書を読んで、ああ、訳へたくそだなと思ったら、原著にあたられてください。
 非力な訳者の非力なお願いです。
 表紙他、スキャンしだいup します。ちょっとすごい、迫力のある装丁です。

 Ron、神様 ・・・ この日が迎えられました。非力をどうかお許しください。そして、ありがとうございました。

Wednesday, October 18, 2006

Netsciの相互交流の試み

  “ネットワークの科学に関心があり、それを使って研究をする社会科学、行動科学、その他多くの異なる領域にいる研究者の相互交流を目的とした[1]”Netsci2006が2006年5月16日~20日(ワークショップ)、22日~26日(大会)が開かれ、バラバシ、ワッサーマンらがオーガナイザーとなりインディアナ大学で開催されている。本当に 参加したかったのだが、講義のため断念。参加なさった増田先生に尋ねると、そうとはいっても、文理融合というほどのインタラクションはなかったような・・印象だったそうだ。来年開催されるのであれば、行きたいものだ。(開催されるかどうか、あるいは今年の状況の情報をお持ちのかたいらしたら、どなたか、お教えくださいますか?情報求む。)

 ネットワークに関する研究は、多くの異なる分野で行われており、研究者は各分野のなかでは、少数派の存在である。確固たる学術的な一分野として確立していないので、個別の領域によほどインプリケーションのある研究でないと、それぞれの領域で受け入れてもらえない。つまり、個々の領域における学術的問題を、ネットワーク分析で解いた場合にのみ、その学会のジャーナルに載せてもらえる。これはこれで大変に重要なことだ。それでいいと思う。

 だが、英語誌、Social Networks 以外に、純然たるネットワークの学術誌はなく、国内で投稿しようにも類似のものはない。となると、世界的には通用しなくても、日本語では書いておきたいという論文の行き場として、欲しいのが学術誌である。 「そのために、ネットワーク関連の研究会をたちあげ、学会もつくりたいなあ・・・」というつぶやきを誰かがどこかでしていたような記憶がある。私は、徹底した孤独愛好者であり人間関係調整能力ゼロであり、集団活動、ましてや、権力闘争や派閥形成は好まない。したがって、集団形成や資源動員の動きには警戒的だが、学術雑誌が欲しいというのは理解できなくはない。

 そういえば学術振興会の科学研究費時にも、「ネットワーク」という項目がないため、知人の研究者はみな、経営学、社会学、数学、ナノテク、生物、AIなど、ばらばらの領域でばらばらに申請し、採択されたりされなかったりの苦労はなさっている。ジェンダー研究が一大言論勢力となり、一大申請分野として確立していたりするのを見ると、やはり Invisible Colleges ダイアン・クレーンの名著を思い出す。「科学の真実、最先端は、社会的に構成されるもの。それを構成している研究者集団は目に見えないネットワークを形成し、権力とともに、何が研究されるべきか、何が科学的に重要であるかさえ規定している」。学会をつくりたいという動きもこういう趨勢と関係があるのかもしれない。
 
 応用研究者は、基礎研究者とことなり、先行研究の引用文献数が少ないという論文を、「研究・技術計画・政策科学」で今日読んだが、このあたりも文理融合、学際研究の課題だろう。確かに、異分野の先行研究を丹念に読み、引用するのは難しく、また、業界へ参入しつつも先駆者の研究を押さえていない者に腹をたてる研究者も多い。「そんな話はずっと前に○○がやっているぞ~、調べてから書いてほしい」みたいな。学際的研究が、領域をクロスした査読者にあたるとこんな感じになるのだろう。確かにここはハードルが高い。が、がんばりどころでもある。

 などなど、昨今のネットワーク分析、ネットワーク科学、複雑ネットワーク、ネットワーク生態学、ネットワークマイニングなどなど・・・に関する一連の試みや、研究動向について、現在、上記の「研究・技術計画・政策科学」誌のために原稿執筆中。掲載時期が確定したら、また記します。
  

[1] http://vw.indiana.edu/netsci06/ より

Tuesday, October 17, 2006

network analysis FAQ (trial version)

ネットワーク分析 FAQ (試作品です)

Q. ネットワーク分析では、分析する時に何を見るのでしょうか?
A. 関係のない部分、関係の偏っている部分に注目します。完全に皆が皆と等しく連結しているような情況、あるいは、全く関係の存在しないような場合には、ネットワーク分析は手出しができません。帰って寝ましょう。

Q. 可視化すると用いた数値データがあいまいになってしまう気がします。そこまで精緻な情報は、ネットワーク分析の対象ではないのでしょうか?
A. はい。点と線だけの単純なグラフにすると、紐帯の強弱、関係の強さの情報が欠落してしまいます。そのため、紐帯の強弱を数値で紐帯のわきに記す、重みつきグラフを描いたり、場合によっては線の太さを変えたりして表示します。後者の方法でも、一定の情報は失われます。

Q. 行列をどうネットワーク分析に使うのかが知りたいです。可視化のためというのは、わかりますが、行列は足し算や掛け算をするものではないのですか?
A. 行列の足し算やかけ算って何のためにするのでしょう?ネットワーク分析の指標を算出するために、私は行列の演算をします。

Q. 産業連関分析では、紐帯数の多少に差があるということですが、業界規模が関係しているだけではないのでしょうか?ネットワーク分析をする意義がわかりません。
A. 各産業ごとの規模の大きさもさておき、他産業との間に存在する強いかかわり(投入量、産出量)を抽出しています。単体の産業連関表のネットワーク分析は、数理社会学による経済学領域へのINVASIONを楽しむというスリルもあります。

Q. mixiの研究でどんなことがわかりましたか?
A. クラスタリング係数が0.3と少し、パス長の平均が5ステップくらいなどの、基礎統計量ですね。ATRの湯田研究(05.06)、松尾・安田(投稿中)を後日参照してください。

Q. 単純なローカルルールを積み重ねて、複雑なネットワークを作ることのイメージがわきません。
A. 伝染病の蔓延、感染症の連鎖構造など、「未知で形のつらなりがわかっていない」関係の全体像について、モデル構築をしていきます。(勝又、安田06参照)

Q.アクターの性質を他のアクターとの関連から見るのだとは思いますが、その他のアクターの性質を考えないことには、理解したいアクターの性質はわからないのではないのでしょうか。
A. はい。分析を行っていても、当該アクターそして、当該アクターと関連をもつ他のアクターの属性、性質についても最終的には考慮にいれたほうが、研究は豊かになります。

Q. ネットワークの可視化、説明可能性、管理可能性、そして打ち手の提案という流れですが、具体的なイメージがわきません。
A. この提案までのプロセスの実現が一番難しいところです。構造抽出→絵→状態記述。その後いかに、そのネットワークを効率化、合目的化した形態にするかというのは、分析対象にもより、一概には言えません。講義では、できるだけ具体的な例を探して話たいと思います。

Q. グラフ理論という用語がありましたが、”理論”といわれてもぴんときません。
A. Graph Theory のTheoryの部分ですね。グラフが、点と辺からなる構造だというのは講義で説明しました。グラフの数学的特性を考える研究分野です。この理論の出発地点は、ケーニヘスベルグの橋です。歴史的な発展経過についは、「グラフ理論への道」。(素敵なタイトルですね。)土人書館をお勧めします。

Q.行列の転置は、分析にどう使えるのでしょう。
A.単純な例では、商取引あれば、商品のネットワークを、貨幣の流れびネットワークに逆転させる時に使えます。より複雑な例では、二部グラフ(後日詳細)から、共同所属、共起関係を導くのに使えます。

Q. 巨大なネットワークはそのまま可視化してもよく理解できないのではないでしょうか?
A. はい。まさにおっしゃるとおりです。巨大ネットワークはそのまま描くと、わけがわからない筋子のかたまりのようになります。そこで、類似した特性をもつノードをクラスタリングして、肉団子のようにまとめて粗視化することが多いです。Girvan - Newman Method という下位構造を抽出する手法があります。mixiの分析でATRチームが、駆使して、すばらしい絵を描いています。

Q.ノードのおき方によって見えるネットワークの印象が変わってくる気がします。可視化する際のきまりはありますか?
A. はい、ビジュアル系のかたがたが一生懸命とりくむ課題で、重要な問題です。同じ点と線の構造でも、配置により印象が全く異なります。残念ながら、サークルや、ばねモデルをつかった配置などがありますが、絶対的な決まりというようなものはありません。できるだけ論理性のあるノードの配置を心がけましょう。見やすくするためには、私は、紐帯の距離をできるだけ均等に、紐帯がクロスしたり重ならないようにする、ノードのラベルがある場合には→の矢先にぶつからないようにする、孤立点は外部に、次数の少ない点も外側に置く。などのきまりが漠然と頭にはいっています。。他にも良い方針があれば、ぜひ、提案してください。

Q. 農家の六次産業ネットワークの調査では、具体的にどんな質問を設定したのでしょうか?
A. 網編藤氏の研究会報告がAMRに掲載されています。そちらを参照してください。

Q. 教室は小さくならないのですか?
A. すみません、魔法使いではないので、私の力では無理です。 みんなでそばに来て、スモールワールドにしましょう^^
以上

Monday, October 16, 2006

机の上

 秋の学会大会が続々各地で開かれる。先月末には経済社会学会(これについてはまた、後日書こう)。今週末の組織学会、その先は社会学会の全国大会。講義が始まり、工場見学の誘いとバッティングするなど、仕事の旬。学会誌への投稿シーズン、研究会、査読、コメント待ち論文、依頼原稿。確かに山場である。

 秋灯し 机のうえの 幾山河 

 吉屋信子さんの句。この時期になるといつも思い出す。秋灯しは、あきともし、と読む。

学術論文の検索、書誌情報管理サイト、CiteULike http://www.citeulike.org/ をいろいろ試し、調整してみる。使えないことはないが、癖はある。緻密に丁寧な仕事が評価され、これまで順調にやってきた若い知人、仕事プレッシャで論文書けず、体調くずす。他者の目が気になったのだろうか。何がおいつめたのだろう?皆、人は自分の地獄を抱えている。

 つぶれるな。前だけ見て、神様にほめられる仕事だけをしていればいい。自分に言い聞かす。

  

Friday, October 13, 2006

社会ネットワーク研究会

 講演などののち、夕方から研究会のための経理確認、来週の講義の準備。
 夜はGBRC http://www.gbrc.jp/GBRC.files/top.asp で、主催する研究会。地方自治体の職員アンケートに基づいたネットワークの分析結果を、広島大学の若手気鋭が話してくれる。早くも研究会は、不定期ながら26回にもなった。この間、若手の報告者に恵まれ、ネットワーク分析を行っている多くの、かつ優れた報告をいただくことができた。大学関係の人事権をもたず、報告には報酬もない研究会だが、少数精鋭の聴衆と、ある程度のご報告の質を維持できているのが喜びである。報告も大事だが、研究会は聴衆が鍵である。どの程度、よい聴衆が集まっているかが、研究会の質を判断する。

 学会大会でいつも素晴らしいコメントをなさるのが、京大のH教授であるが、彼が「どんな報告であれ、聞き手としておもしろくしてみせる自信がある」とおっしゃっておられた記憶がある。確かにそうなのだ。蓄積のあるかたは違うと実感した次第である。以来、見習うべく修行中である。「忍」ではない。私が試されているのだと。

 さて、今日の研究会。テーマは、こちら http://www.gbrc.jp/GBRC.files/workshop/network.html

 これは忍どころか、実に内容が豊かで、若手らしさもあり、いい報告であった。まだまだ調査データは拷問できそうである。地方自治体の情報の宝庫。今後の発展を楽しみにしていよう。closure と structural holes の対比をいかに、理論、フィールド、モデル、調査結果ですりあわせていけるかにすべてがかかっている。常連の参加者のかたがたとの議論もおもしろく、いつもながら、楽しい会合であった。(ぜひ、みなさま、のぞきがてら、いらしてみてください。ご報告者希望のかたも、歓迎いたします。)
 中央線で、端から多摩のむこうのほうまで、朝晩で移動した一日。 

Wednesday, October 11, 2006

JWEIN2006

 少し前の話になるが、9/27,28と、JWEIN2006 阿寒湖で開催。昨年の伊東に引き続き、行ってきました。http://www.ai.sanken.osaka-u.ac.jp/ndei/index.php?cmd=read&page=JWEIN06

 共著者の院生さんに一人、報告をしてもらうためにきてもらったが、我らの会話。

「なぜ、東京や大阪で会える人に、阿寒湖で会うんでしょうねえ?」「ねぇ・・・?」

 羽田、釧路、バス、阿寒湖。道東は初めてである。参加希望していた学生さんは他にもいるのだが、さすがに阿寒湖と聞くと、遠慮します・・という感じだ。発表せずに、他者の話を聞きにだけ行くには確かに、遠すぎる。しかし、広い。空気が済んでいて、秋の気配。街は静か。

 会場について参加者をざっと見渡すと、今年は社会学系がイナイ。女もイナイ。考えてみると、二泊三日、家を空けて、ネットワーク三昧で、温泉にこもることが許される状況は、女性の既婚者や子育て中の者には考えにくい。主戦場の学会出張で手一杯な院生さんクラスになると、異分野系の交流戦にまでは、旅費の捻出ができないのだろう。よって、若手、女性少なく、中堅どころの研究者、企業関係者が多い会合になっている。

 去年といい今年といい、学際的な研究会はきわめて疲れるが、刺激になる。物理系、情報科学系、生物学系の領域におけるネットワークの分析の発展には目をみはるものがある。さすがだ。やはり、経営学、社会学よりの研究ばかりを普段は見ているので、目配りが足りない領域をいろいろ勉強させてもらえる。中には、理解不能、関係皆無・・・のものもあるが、今年は「忍」を課題として出かけたので、(そりゃそうだろう、わざわざ北海道まで行ってるのだから)、一つ一つ、このネットワークは、私だったらどう扱うか、研究としてより良くできるか?かなわないか?と自問自答しながら聞いていく。

 初日はチェックインしてすぐにセッション。夕食と風呂をはさんで深夜030まで続く。翌日も朝9時から懇親会19時まで延々とセッション。懇親会は宴会形式。翌日も朝9時から昼までセッション。まさにネットワーク三昧である。この間、ありとあらゆるネットワークの話が出てくる。生物学、経済学、Web、書誌情報、システム設計、医学系まで、本当に多様である。我々は、この夏、かわいがったシミュレーションモデルの話。

 二日目の昼の休憩はPCで、また議論。「社会科学系を集めたいなら、遠方でなく、都市で開催しないと難しい」と述べる。(事実報告のつもりが、主張・提案に変わり、来年も参加するぞという意思表明になってしまったのが大失敗(苦笑))。延々、懇親会直前までセッション。招待講演者、京大の高林先生の講演は、手練れ。素晴らしかった。ATRはいつもながら、いい研究を出してくる。これも◎。個人的には企業倒産のネットワークの話が◎。代謝系ネットワークの話は、私の基礎知識が不足して苦戦。海外からのゲストスピーカーのかたは、生物学系の先生であるが、パワーポイントの作り方が参考になった。なお、このかたは、なかなかお茶目なかたで、最終日の午後、阿寒湖温泉の土産物屋で人工マリモを売りつけられそうになっているのを見かけた。おそらく買ったのではなかろうか。

 昨年報告していた若手が腕をあげていたり、成長しているのを感じる。腕力のある若い研究者の成長は早いとしみじみ感じる。世話係の北大の先生、院生さんがたが、大変に気を遣ってくださり、いい会合であった。 

Tuesday, October 10, 2006

講義開始

 講義開始。ネットワーク分析について延々、100分×30回の講義開始。1月末まで、週二回、延々講義が始まった。真剣勝負である。100分といえば、のぞみに乗って、東京から名古屋くらいまで、一人で喋り続けているのと同じくらいの時間である。その間中、休みなく、延々と講義しつづけることになる。

 話をするときは、聴衆次第でどうにでもなるのは事実であるが、さすが、一昨年から続いている、今の大学の講義は緊張するが、楽しい。
 その感覚を比喩として、「富士山の高さがちがう・・」といってよく笑われるが、同じ話をしたときの最高峰の反応のしかたが違う。やるきのない学生、寝ている学生は、T大であろうがICU(母校)であろうが、どんな大学でもまったく、差はなく同じ。ただし、話題がヒットした時、ピンポイントで好奇心を刺激できた時の、反応が違う。うわ、かなわない、磨いたらどれほど優れた研究者になるだろう・・・・と思う学生にも会えることがある。講義は緊張するが、本当に好きだと思う。

 ただし、少数精鋭にするための、工夫はする。寝ている学生、やる気のない学生は別だからだ。今年も他大学からも数名、潜りというのか、よくわかならい=知らないということにしておく。はい、詳しいことは、知りません。

 

Sunday, October 08, 2006

喋りすぎる理由

先月末、消費者行動研究学会のワークショップに講師として出かけ、気乗りしていなかったにもかかわらず、気がついたら時間がオーバーするまで喋り続けていた。その理由を考える 9/26 のブログの続きです。

  ワークショップでは、参加者全員が、自分がそれぞれ抱えているネットワークの問題を語り始め、ネットワーク的な視点では、ある種の研究課題をどう解くかといった、一種の公開個別相談が始まってしまった。これにいちいち答えているのだから、学生との講義やゼミならいざ知らず、大学人・企業の研究者というプロ相手に、これはたまらん・・・と思いきや・・・。結果は、ついついのめりこんで、延々と大議論をしてしまったのだ。 肉屋と学者の比喩を考えつつ出かけていった人間のすることではない。

 何故か、私は、人々から彼らの関与しているネットワークの話を聞かされる(聞かせていただく)はめになりやすい。勘弁してくれと思う一方で、私は人のネットワークの話を聞くのが大好きで、ついつい話を聞くと黙っていられず、質問をしたくなり、議論をしたくなる。ネットワークの話に弱いのだ。この循環にはまったとたんに、喋りすぎる。実に悪癖である。

 だが、なぜ人は私にネットワークの話をしたがり、私はネットワークについて話したくなるのだろうか?

 これは考えてみれば、簡単な話で、女性週刊誌やワイドショーが大好きなおばさんが居たとしよう。彼女は、友人知人に、テレビや雑誌で見聞きしたゴシップの話を熱心にするだろう。そしてまた、友人知人も彼女には、タレントの噂話やスキャンダルなどの話をするだろう。なぜなら彼女は「語り手以上に、熱心に」話を聞いてくれるからだ。また彼女はそこで聞いた話を他者に語り、他者もまた、彼女とゴシップネタで盛り上がる。  

 情報は、その話題を発信する人のところに自然と集まる。

 私が知っているある研究者らも、好きで好きでたまらない場所に調査に行き、質問をしそこで見聞きしたことを、別の場所に行っては喋り、またそこで調査をし、質問をし、いろいろなことを見聞きし、それをまた他所で喋る。このローテーションが蓄積になり、経験知となっている知的集団がある。
 
 知的情報や分析力の商品化は課題であるが、消費者行動研究学会は確かに勉強にはなった。

Thursday, October 05, 2006

絶版の社会ネットワーク

 ゆえに天の将に大任を是の人に降さんとするや、必ずまずその心志を苦しめ、その筋骨を労せし む。 故天將降大任於是人也 必先苦其心志 勞其筋骨
 孟子の言葉である。この続きを調べないといけないのだが、ひとまずここに書きとどめておく。
 講義開始まであと5日。Google Gadget のカウントダウンが40日もあった頃が、ついこの間のようだが、 学会、研究会、サマースクール、講演会、あっという間に、秋である。
 授業に備えてあらためて平松闊先生の「社会ネットワーク」福村書店(1990)、(今は絶版)を読み直す。名著なり。絶版が惜しまれる。ネットワークに関心のある研究者で、まだ、お持ちでないかたおられるなら、古書店で見つけたら、絶対に「買い」の本である。
 御寿司屋さんのスモールワールドについてmixiにメモ。

Tuesday, October 03, 2006

智恵子抄

友よ、君の妻は余の敵なり
一介の夫人は、君の妻なる故を持って、余に不当の尊敬と懸念と好意と友情とを強ひむとす

 高村光太郎 智恵子抄より。

 さすがに詩人の感性は、関係の推移性の難しさを一瞬で見抜いている。
 それほど難しいのだ。愛情、嫉妬、友情、関係の両立は。これこそ本質。
 書くべきこと多いのに、自分でもものたりないくらい、書ききれていない。明日からまた、頑張ります。

Tuesday, September 26, 2006

消費者行動研究学会 ワークショップ

 消費者行動研究ワークショップで、「消費者行動とネットワーク分析」の話をしにうかがった。
性別、年齢などを説明変数とするモデルが長い間、主流であったこの学会では、消費者をとりまくネットワークーの構造的要因を重視するみかたが広まるのはこれからであろうとのこと。マーケティングサイエンス学会から、スピンオフしたのだろうか、前者とはやや異なる学会のようである。

 全く知人のいない会合。未知の学者さんから、メールでいきなり依頼が来て、数通のやりとりをしただけの会合。交通費無しで、弊社設定単価の1/5以下のオファーである。準備に時間をかけたのだが、正直、気が重く、出かけていった。

 「肉屋さんや八百屋さんに行って、肉や野菜を無料でくださいという学者はいないと思うが、研究者ではあるが零細企業の経営者である私に、研究の手法や内容、最新動向を、無料ないし果てしなく無料に近いお礼で、お話してくれないかという学者さんは、本当に多い、困ってるんです・・・」。と冒頭から、釘をさして、話をはじめたのだが、結局は質疑応答も含め、延々、時間オーバーしてまで喋ってしまう。

 ついつい、熱中すると、私は喋りすぎて、情報の価格統制ができていない。反省。

 では、なぜ、価格に関わらず、セミナーや研究会などで、喋りすぎるほど萌える(ことがある)のだろう?これは理由はほぼわかっている。私の要因と聴衆サイドの要因の二種類がある。
 (マシン不調につき、ここで一端停止して。明日以降、つづきは投稿します。)

 明日から北海道出張。院生と共著論文報告。楽しみにしている。

Friday, September 15, 2006

なほになほなほ

 日経夕刊 文化面の「こころの玉手箱」欄。今週(月)から今日まで、文楽太夫の竹本住太夫のお話であった。人間国宝になられた時に、薬師寺の管長でおられた高田好胤師が「なほになほなお」というすばらしいお言葉をくださったとのこと(9/11日本経済新聞夕刊記載)をはじめ、いい連載であった。
 文楽は機会をみつけて行くようにしている。吉田玉男の、神社の清冽とでもいうべき至芸(ああ、もう、拝見することはできないのだろうか)、簑助の渾身の気迫。そして、最近襲名なさった桐竹勘十郎。人形遣いと直接に比較はできないのだが、あのような文章を書きたいと切に思う。 今日の勲ははたせるはずもないが、「なほに なほ なほ」である。
 そして、人形に命を与える太夫の声、そして鶴澤寛治の三味線。80をこえられた住太夫、言うまでもなく我が国の宝石である。文楽9月講演 http://www.ntj.jac.go.jp/performance/674.html。

 故障ばかりしているカラーレーザープリンタを修理しに来たかたのお話。A4で18万枚でほぼ寿命だとのこと。A3も時々印刷することを考えると、17万枚程度とで寿命。どうみても、頑健にみえる外見、中の部品の消耗なのだろうが、外と中の寿命の差にちょっと驚く。消耗品のトナーで稼ぎ、まだまだ使えるガタイをもちながら、寿命とは。わからないものだ。外側の耐久性と同程度の、部品、内臓が欲しいものである。

 

Thursday, September 14, 2006

低コストで組織を

 日産自動車にて人事労務関係の現状についてのヒアリングをさせていただく。ありたい姿にこだわる姿勢が、いかにも日産のかたらしく、お話の随所にうかがわれる。興味深かったのは、正規雇用、非正規雇用入り交じる職場環境において、いかに全員のモチベーションをあげていくか。一見、些細なこと、実は互いに、きちんと名前を呼びあうといったことで、派遣のかたのモチベーションがあがることなどのお話をうかがう。正規、非正規にかかわらず定着率の高さは、教育・訓練コストを削減する。
 名前で丁寧に相手のかたを呼ぶ。同じ職場の仲間として扱う。基本の基本であり、しかも、コストなどかからずできることである。コストをかけずにやれることを、案外、組織は見落としているものだ。

 そんなことを考えたのは、偶然、昨日、”低コストで組織をチューンアップするネットワーク分析”といったキャッチコピーで、商工会議所港支部で組織内ネットワークのカイゼンの話をさせていただいたからだ。やや、唐突なコピーではあるが、実務家のかたがたにわかりやすいように、講演企画のコラボレーションパートナーに、このコピーをつけてもらった。タイトルはまた別だが、学者モードでは、つい○○の構造と成果の分析・・云々となってしまうのを調整していただいたわけだ。
 実際、現状のメンバーの活力を最大限にしてもらうために、できることは、一杯あるのだ。何も、新規に人材を採用したり、やたらと訓練・教育するだけが能ではない。要は、組み合わせ。組織内ソーシャルキャピタルの最大化。組織内のネットワークの効率化である。同じメンバーでも、組織内部の組み合わせによって発揮しうる力はまったく異なるのだ。

 講演では、丁寧に、ゆっくり、具体的に、気取らずを心がける。学会や研究会は、お金をいただいているわけではなく、知的臨戦態勢であるから、全く別のスタイルになる。終了後アンケートの回収、到着後、来月の文京商工会議所での講演にそなえて反省会の予定。

 今月の後半は外回り続きである。MMRCでの人事労務に関するセッション報告(9/22)、消費者行動研究学会とソフトウエア学会の研究会報告(9/25(早稲田))、28(阿寒湖))、広告代理店のかたとSNSに関するヒアリング(9/26)、経済社会学会コメンテータ(9/30(上智)) と外回りが続く。執筆が滞るのが気になる所だ。 最後に 祝 mixi 上場。

Monday, September 11, 2006

9.11から5年

  9月11日。あの痛ましいテロから5年になる。大学院時代あしかけ7年、NYに住み、ニューヨーカー達の善し悪しふくめたいろいろな表情を見せてもらった。奨学金もアメリカの大学院が出してくれた。私は、9,11について語る言葉を未だにもたない。あまりの衝撃に、三日三晩テレビを見続け、熱を出して寝込んだことだけ記憶している。あの日、あの瞬間にWTCビルの地下にいたという学生さんの話を聞いたことがある。知人の知人はビルで亡くなった。一歩で生還者、二歩で死者に連なる。悪意の連鎖の広がりも、同じようなことなものなのだろう。
 元彼の元カノ・・・シミュレーション論文がさらなる展開。学生さんが頑張ってくれ、ますます、おもしろくなっている。
 弊社の喫緊の課題は、依頼案件が多すぎ受け身な価格設定なことだ。自社で商品・サービスの価格統制がとれていない現状を、どう改善するか。相場設定はいつも苦慮するが、さすがに断らざるを得ない場合もある。二次利用も含め、様々な波及効果があるためだ。公的機関、大学教育(学生さん限定)は例外として、プロである学者関係から、民間企業についての設定は別トラックとして制度を再構築中である。むろん、無料でも行きたい会合もないわけではない。だが、きわめて例外的である。
 

Saturday, September 09, 2006

元カレモデルをRで 学際研究

 このところ、最も精力的に追いかけている課題は、「恋人の恋人ってたどっていくと何人につながっちゃうの?」である。Rを使ってのシミュレーションなのだが、工学系のきわめて優秀な学生さんと、実験を繰り返し、論文を修正している。
 これは実は、公共広告機構の名コピー「彼氏の元カノの元カレを知っていますか」に触発された研究なのだが、このコピーを作られたライターさんはどなたなのだろう?すばらしい感性のかただ。一度、お会いしてお話をしてみたい。どなたかご存知のかたがいたら、ぜひごお教えください。
 
 さて、「元カレ」モデルと我々は呼んでいるのだが、実はこれは奥が深く、手ごわい。
交際相手の選択ルールを、
 (1)交際経験の少ない相手を積極的に選ぶか(感染症を考えたらこちらが、安全)、
 (2)交際経験の多い相手を積極的に選ぶか(魅力度と学習効果を考えたら、こちらがお徳か)。
地理的近接性と、ホモフィリー原理(似た人が好きな♪傾向)とをどう考え分けるか
パラメータも知人数の平均値、交際数の平均値。後者は前者を超えてはならぬなどなど。同性愛者はとりあえず考えないが、ともかく、奥が深い。
 恋人の恋人ってたどっていくと何人とつらなる連鎖ができるのか。交際人数によって、どれほどその範囲が広がるのか。この不思議な連鎖、見えない連なり問題を解くべく、工学(&マーケティング)+社会学(&経営学)のコラボレーションでネットワーク分析に邁進中。

 結果は、9月27、28日に日本ソフトウェア学会の阿寒湖での、第二回JSSSTネットワークが創発する知能研究会で公開の予定。

(裏話)
 実は、この会合にわざわざ阿寒湖まで飛ぶつもりも予定も、毛頭、無かったのだ。去年、伊豆で開催された第一回目の会合で、学際研究の難しさをしみじみ感じたからだ。・・・言語のずれ、問題設定のずれ、協働意欲、相互関心の欠如、狭い領域で独自性に落ち込む危険、何よりも他領域の先行研究をレビューせず、学術的文脈を無視して独善に陥る。実は他の領域をちょっと調べれば新規性のないことを発見かのごとく喋る怖さ・・・(あくまでも、他人のことではなく、自分への戒めとしてです。念のため。)
 だが、今回は、優れた学生さんと組んでみて、社会科学系+理工系の協働研究の可能性に手ごたえを感じている。そこで、参加・報告してご意見をいただき、反応を知りたいという気持ちになった。先日の山形の会合で何人かの先生がたと話してみて、少しいい感触を得たということもある。
 やはり、一番楽しいのは、萌える研究テーマにつっこんでいる時である。

Thursday, September 07, 2006

蜘蛛の糸

 昨日の慶事に、町中で祝福の声を感じた。血のつながりという、本人に
家族にも選択できない強い紐帯。切断されずに継続してきたということの力。
関係そのものの力を強化するのは、まさに持続である。

 本日夕刻、未成年の殺人事件の容疑者らしきかたの遺体発見、自殺らしいという報道あり。松本清張に関して、数日前のBlogでも書いたが、悲しい予測どおりに、大変残念なことになった。ご冥福を祈りたい。加害者、被害者、そのご家族。関係からの分断は、社会的生命、肉体的生命の危機への予兆である。過重な埋め込みは問題外だが、蜘蛛の糸でもいい、一筋の絆があり得なかったのだろうか。そうした関係分断者にとって、最後のザイルとなる適切な社会的機関の必要性を感じる。

Tuesday, September 05, 2006

推定の過大と過小

 mixi上場をふまえ greeの社長のコメントが日経新聞に出ていた。greeは 6degreeからとのこと。そこで、今日は忘れないうちに、6 degree スモールワールド実験のその後について書いておく。

 ミルグラムのスモールワールド実験では、世界の人々は6次のへだたりでつながっているとされてしまっている。だが、この値は、実験ては、実際に到達しなかった分を除いて計算した平均値であるから、実際の未到達分をふくめれば、6次で人々がつながっているわけがない・・というのが、バラバシらの主張である。確かにこの点については、そのとおりである。実際は6次以上だろうし、過小推定である・・・というわけだが、この話はすでに有名である。

 一方で、6次は、過大推定の可能性もあるという説がある。これは 電話帳法で有名な、Killworth先生の最新の論文に書かれている。

 人々が知人に手紙を委ね、最短でターゲットに到達させるという課題が託されたときに、本当に被験者は、実際の最短距離で、人に手紙を委ねているだろうか?という問題設定である。たとえば、私が熊本県のとある高校教員に手紙を届けることが課題とされたとき、私は、本当の最短距離の人に手紙を託すことができるだろうか?とりあえず九州にいる知人に託せばいいかと思いそうだが、実際は都内の高校の先生に託したほうが最短距離で効率的かもしれない。
 ということを考えると、実際にスモールワールド実験で成功したチェーンも、最短距離を必ずしも通ったとは言えない。したがって、もしかしたら、6degree より短い距離で人々はつながっているかもしれない。(で、ここからシミュレーションでその問題を解くのが、Killworth先生の論文の見せ場である^^。

 で、この実験をある設定でやってみたところ、人々は、人気のありそうな人~人脈の広そうな人、
中心性のたかそうな人に、手紙を送る傾向があることが判明。で、この人気のありそうな人同士が
相互に送付しあうと、ループができてしまい、連鎖が切れる。

 いやはや スモールワールドは奥が深い。

Monday, September 04, 2006

プレス、溶接、塗装、組み立て

 先日のセミナーでお目にかかれたかたがたとご挨拶、情報交換他。出会いの偶然を固める作業。書きかけの共著論文のツメにはまる。
 野暮用が多く、今日は雑感。

 小学5年生の社会科の教科書に、自動車工場の写真と、製造工程の解説が書かれている。授業では、「プレス、溶接、塗装、組み立て」・・・と生徒が音読。読み上げていくそうだ。自動車王国日本。まさに、時代だ。審議会関係の研究会でも、様々な業界のかたがたが、小学生や中学生の教育に、その産業の話を入れて欲しいとおっしゃることが多々あるが。国民に理解を深めてもらいたい。というわけだ。

 米国トヨタの、セクハラ訴訟の和解金。人命よりも高い。交通事故や殺人事件でさえ、被害者のかたへの賠償額はきわめて少ない。が、先日の例の和解金の桁には仰天。命より高いとは。企業名が訴訟ネタでマスコミに露出する、その負の効果を考えれば、ニュースで騒がれることが大損なのだ。広告費を考えれば、やすいものになるのかもしれない。日本メディアがほとんど書かなかった例のセクハラの詳細。知る限りでは、ビジネスウィークだけが、被害者のパンツスーツの写真入りで、プロセスを詳細に論じていた。弁護士はいくらもうけたのやら、さすが訴訟社会ではある。

 ライブドア公判始まる。直接おめにかかったことはないが、人的リンクでは二歩で到達。メディアの買収に手をだすと、皆、袋叩きにあうようだ。


 

Sunday, September 03, 2006

サマースクールの収支:元はとれたか

 ネットワーク生態学http://www.jaist.ac.jp/~yhayashi/NetEcoG_top.htmlという研究グループのサマースクールに参加してきた。宿泊先で接続できず、blogもストップさせていたので、数日間の感想・記録をまとめておく。参加者約80名。院生が半数以上の若い集団。社会科学系とみきわめがつくのは10人に満たず、理工学系が中心。このグループは、立ち上げのシンポジウムでスピーチをして以来、ご無沙汰していたが、久しぶりにこの会合に参加した。今年は、わざわざ遠方までいく理由があったからだ。
 
 印象に残ったこと。まず、増田氏”ネットワーク上のパーコレーション”レクチャー。
 複雑系のネットワークの人々が、何を問題とし、いかなる解を追求しているのか。その違いがよくわかった。具体的には、連結成分が無限に広がる条件は何か。クラスターが無限に広がるための「臨界値」はいくつか。それが、連結の型、一次元格子、正方格子からはじめて、より複雑な構造になるとどう変化するか。マーケティングや社会学における普及研究と、本質的に追求していることは同じだが、具体的問題設定と解き方、求めるべき回答の設定。我々ネットワーク分析との本質的な違いがわかった。彼の著書「複雑ネットワークの科学」http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4782851510
のうちの一章の解説だが、やはり本を読んでいるのと、講義として聞くのでは理解度が異なる。複雑系研究は、単純なルールから、いかに複雑な全体を構築できるのかに、多大な関心を払うように思えるのだが、いろいろなリサーチクエスチョンがあるものだ。

 参加者の特徴。平均結合相関、モジュラリティといった、社会科学系ではあまり使われていない指標が、このグループではよく使われている。全体の型を追求することに主眼がおかれ、紐帯の重み、関係の強弱に対する関心はやや弱い(これは増田氏と懇親会の席で、天童ワインを飲みながらの話したこと。)

 同じネットワークを扱っていても、問題意識が違い、何を成果とするかが異なっているとしみじみ実感。理工系はアルゴリズムやメカニズム。あるいはシステム。文系は「言葉」で書くものが最終的なアウトプットとなる。企業は金になるものを成果とする。今回の目的の一つは、ネットワーク分析を使って組織コンサルをする企業のかたがたにお目にかかること。これも達成。もう一つプライベートだが、終了後、山形在住の知人と何年ぶりかで会い、食事。やり手の経営者になっていて頼もしい。 収支計算。概算で(交通費(24000)+参加費(15000)+宿泊費(17000))だが、元はとれたというべきか。

備忘録:N-クリークの表記→N=クリークではない。 半径→直径。
「こういう(ネットワークの指標などなど)は、どうやって勉強するのですか」発言。(勉強しにくい領域なのだろうか?私には謎。発言者と今度詳しく話してみよう。)
 

弊社は、政府ならびに京都府・京都市外出自粛要請に従い、 完全休業させていただいております。残念ながら実質的には 3月以降、外出自粛に従い、コンサルティング ビジネスなどは一切、おうけできない状態にあります。 ・ネットワーク分析のノウハウ、 ・企業内人事の仲介と橋渡し ...